FC2ブログ
RSS

歌を口ずさむゴリラたち

 「ゴリラとヒトの間」(講談社現代新書)という本があります。野生のゴリラ野外研究の第一人者、山極寿一氏の著です。その抜粋ですが、予備知識として、次のことを承知してお読みください。
 ゴリラは通常1雄複雌群を形成し、シルバーバック(大人オス)の所に複数のメスが入ってきて、こじんまりとした群を形成し、そこで生まれ育ったブラックバック(若オス)はシルバーバックに成長すると群から出て行かされ、単独行動をするようになります。オスはその後長く単独行動を続け、風格が出てきた頃になると、他の群で成長した若メスがそのシルバーバックの元に集まるようになり、どのオスもいずれは1雄複雌群を形成することになります。なお、開発によってゴリラの殺戮が行われて群崩壊すると、まれにオス集団ができることがあります。

…私はいつものようにオス集団のピーナツ・グループを観察しながら、ヴィソケ山の中腹を登っていた。…私はハイペリカムの木に登って双眼鏡を構えた。
 しばらくたった時、突然斜面の上方から風にのってかすかな歌声が響いてきた。それは、ゆったりとした抑揚のあるメロディーで、小学校の頃に習ったヨーロッパの民謡のように聞こえた。「これは、いかん!」と思った私は、素早く木から滑り下りた。この山の反対側には観光客が頂上へ登る道がある。頂上に達した観光客は…たまに間違えてこちらの方に下るてきてしまう者もいる。…ピーナツ・グループのゴリラたちはまだ私以外の人間に馴れていない。…何とか、ゴリラと接触する前に彼らを止めなければならない。私はとっさにそう思ったのである。
 私は大急ぎで象道を駆け登った。百メートルも登れば森林限界を越え、頂上まで見渡しの利く草原が開けている。私はそこに立って、観光客の下りてくるのを待った。しかし、いくら待っても彼らの姿は見えてこない。…私の耳に、今度はすぐ下の方からのんきな歌声が響いた。あっと思って振り返った私の眼に飛び込んできたのは、…シルバーバックのビツミーの姿だった。
 私は一瞬眼を疑った。これはいったいどういうことだろう。今の歌の主はどこにいるのか。改めてあたりを見回しても、どこにも人の気配はない。…とすれば、さっきの歌はビツミーの口から発せられたのだろうか。…
 それからしばらくして(何日か後)、私はついにゴリラがハミングを口ずさむということを確認することができた。ハミングには2種類ある。一つは誰でも鳴くもので、…皆が抑揚のある高い声で口ずさむメロディーである。…
 もう一つのハミングは、ビツミーが鳴いたもので、私はその後2回、彼が発声するところを観察した。口を軽く開けて、鼻にかかった声を出し、かなり長い間この歌は続けられる。一度は数秒の休止をはさんで約4分間にわたって歌われた。既知の歌とは違うが、採譜しようとすれば可能なほど旋律的である。私の印象では、人間の鼻歌と非常によく似ている。ビツミーの他には、ブラックバックのシリー、そしてグループ5でも聞いたことがある。…
 このハミングの特徴は、発声者(オスに限られる)が必ず他のゴリラから離れて独りでいる時に聞かれるということだ。…まわりに仲間がいない時に、自分の満足な気持ちが思わずメロディーのような旋律をともなって口から洩れ出たのだろう。…
 (この)ハミングの存在は、(オス)ゴリラが孤独な状態で自分の情動を表出する音声をもっていることを示唆している。それは、おそらく彼ら(オスゴリラ)が非常にストイックな交渉によって社会生活を送ることと無関係ではあるまい。美しい音調のハミングを口ずさむのが、両性集団を離れたオスや離れようとしているオスによって鳴かれるということも示唆的である。彼らは、すでに、あるいはやがて、単独生活を送る運命にあるのである。のびやかなハミングは、こうしたオスたちが他の仲間から離れ、自分だけの穏やかな時を迎えなければ聞かれることはない。それは、日頃抑制されている彼らの魂の自由な表出であり、あまりにも控え目な彼らの日常生活の裏の側面なのかもしれない。
 
 6ページにわたる随分長い文章から飛ばし飛ばし抜粋しましたので、著者の真意が十分には伝わらない恐れがありますが、ゴリラの大人オスは、5年10年と長く続くストイック(禁欲的)な単独生活の中で、小生が思うに、彼らは心の落ち着きを歌で表現しているのではないでしょうか。
 人類の歌の起源も、きっと男が口ずさみだしたと思われ、それは鼻歌であったことでしょう。
スポンサーサイト
[PR]

デリヘルもソープもイメクラも気に入った子がきっと見つかる
超大型リニューアル中の大好評風俗情報サイト!
トラックバック
トラックバック送信先 :
コメント
▼このエントリーにコメントを残す

   

プロフィール

永築當果

Author:永築當果

検索フォーム

カテゴリ

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム