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チンパンジーの毛づくろいは様々

 霊長類の毛づくろいは互いの信頼関係を醸成するのに役立っているのですが、そのとき、シラミなどの寄生虫が見つかれば、それを取ってやります。
 チンパンジーもそうするのですが、地域によって様々なやり方になっています。以下、西田利貞著「チンパンジーの社会」からの抜粋です。
 
 毛づくろいはお互いにやるんですが、あれは毛についたシラミなどの寄生虫を取っているんですね。他の個体を毛づくろいすることはよく知られています。いろんなサルがやります。
 ところが、不思議なことに相手の身体の痒そうな所をひっかいてやるということは、地域によって違うようなのです。私は調査当初から他のチンパンジーを掻く行動は見ていたので、それを文化だとは全く想像もしていませんでした。
 そしたら実は、集団によってやる所とやらない所があることが分かりました。ゴンベのチンパンジーの行動を詳しく知っているビル・マックグルーさんがマハレに来て、「他の個体を掻くのはゴンベで見たことがない」と言い出したのです。
 それで私はキバレへ行ったんです。行ってみたら、何とやり方が違うんです。マハレでは4本の指を曲げて、撫でるように掻くタイプなんですが、キバレの場合は4本の指を揃えて立てて、突くように掻くタイプなんです。
 「ええっ、掻くなんていうこんな単純なことが違うんだ」と思って、当初は信じられなくて。でも、キバレの十数頭を見たんですが、みんなそのやり方なんですね。マハレとは流儀が違うのです。
 私はマハレのやり方に「ストローク型」、キバレのやり方に「ポーク型」と名前をつけて論文にしました。でも、マハレにも「ポーク型」をやるアコというメスが1頭いましたね。しかし、アコは「ストローク型」の方もやるのです。アコの娘は「ストローク型」でした。
 こういった例からいうと、どこでも「ストローク型」、「ポーク型」のどちらでも発達させる可能性があるのに、ある年月が経つと、集団ごとに一方の型に限られてしまうのですね。
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