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チンパンジーのシラミ取りの「お作法」

 チンパンジーは互いの信頼感を醸成するために、「毛づくろい」を良く行うのですが、実際にノミやシラミを取ることもします。そのやり方は様々なようですが、地域文化があったりして興味深いです。その一例を西田利貞著「チンパンジーの社会」から紹介しましょう。

…面白いのは、シラミ取りの時に葉っぱを使うんです。口で取ったものを葉っぱの上に出して、葉っぱで挟んでつぶすんです。そしてつぶした後また葉っぱを開けて、もう1回覗き見ているんです。
 こうして、葉を使ってシラミに対処する一連の行動も文化なんです。
 それも面白いことに、2~3歳の子供も葉っぱを使って同じことをするんですが、シラミもいないのにやっているのです。なんだかお母さんもやっているから、同じように葉っぱをいじってみようという感じでやっているみたいです。
 だって大人は毛づくろいの途中かその後にそれをやるのに、子供がやるときは毛づくろいもしないで、葉っぱをつかんで取ってやっていますから、シラミがいるわけがありません。
 でもその、挟んでいるものがシラミだとわかるまでが大変だったんです。われわれはだいたい数メートル離れて観察しているわけで、「なにか点のようなものを葉っぱの上に出しているな」とわかっても、それがシラミかどうかわかる距離まで近づいたら、逃げられてしまいますから。
 シラミだと判明したのはつい最近(※)のことなんです。それは座間耕一郎君がやった仕事ですが、人によく慣れている大人のオスがそれをやっていたので、よく見ようとして近づいたら葉っぱを置いて移動した。それでその葉っぱを持って帰って顕微鏡で観察して、初めてわかったわけです。
(※)参考までに本著の脱稿は2007年11月です。
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